好きな本について

昨日は、図書館に勤めていた父の事を書きました。
父の影響か、私は普通の人よりは本を読む量が多いと思います。

小学校の低学年の頃、父は図書館にあった週遅れの少年漫画雑誌を持って帰ってきてくれました。
当時の少年漫画雑誌には、映画の「三丁目の夕日」にあるように、SFとか冒険物の小説も載っていました。
後にSFが好きになった時に、フィリップ・K・ディックの短編を読んだら、以前少年漫画雑誌に載っていて強い印象を受けたものだったので、驚いた記憶があります。
もちろん、父は少年漫画雑誌だけでなく子供向けの本も借りてきてくれました。

小学校高学年になると、母が週2回ほど図書館のアルバイトとして働くようになり、小説を借りてきてくれました。
中学になる頃には、星新一筒井康隆畑正憲北杜夫遠藤周作・・等の日本人作家を読んでいました。

そして、高校になると、SFをよく読むようになりました。
最初にはまったのは、アーサー・C・クラークで、科学的でリアルな感じが好きでした。
大学の頃は、SFの王道とは少し外れたカート・ヴォネガット・jrとかフィリップ・K・ディックなんかが好きになりました。
あと、日本の作家では、半村良の伝奇物も好きでした。
でも、大学の頃は手当たり次第といった感じで、SFに限らずあれこれ読んでいました。

なお、父は、私が高校3年の時に亡くなったのですが、替わって母がフルタイムで図書館に勤めるようになっていました。

そういえば、夏休みに100冊以上読んだこともありました。
もちろん、本屋で買ったものだけでなく、家にあった父や母の本や、図書館で借りた物もありました。
しかし、ふと昔読んだ本を思い出して読み返したいと思ったときに、その本が手元になくて残念な思いをすることが多くなってきたので、それ以後はなるべく購入して手元に置くようにしました。

そんなこんなで、SFは20代まで、良く読んでいました。
そういえば、漫画も20代までは読んでいました。
30歳になるころには、何故か興味がなくなり、両者ともまったく読まなくなりました。
で、代わりに読むようになったのが、司馬遼太郎海音寺潮五郎などの歴史物です。
その頃は、会社生活にも役立つような気がしていました。

そして、30代後半になると、歴史物は史実を題材にしているけど、やはり作者によって脚色された小説だと気づいて、もっとリアルな感じが知りたくてノンフィクションとか自伝を読むようになりました。
また、興味のある分野の専門書も多く読むようになります。
この傾向は、今でも続いています。
やがて、40代後半になると、宗教物も読むようになります。

この頃から、小説に比べると、読むペースが遅くなり、じっくり時間をかけながら読むようになりました。
もともと読むスピードは速い方なので、小説は一気に読んでしまうことが多かったですから・・・
そういえば、昔、出張に行った時、先輩が新幹線で本を読み始めたのですが、見たら少し前に読んだ本だったので、「それ、私も読みました。」と言ったら、「発売されたばっかりの本だぞ」と呆れかえられたことがあります。

こうしてみると、成長とともに好きな本も変わってきているのが判ります。
そして、仕事とか生活環境の変化にも影響を受けているような気がします。
人が変化するから読む本が変わるのか、読む本が人を変えるのか・・・・どっちもありでしょう。