私なりに、朝ドラ「虎に翼」に思った事

NHK朝ドラの「虎に翼」が好評のうちに最終回を迎えました。

私も毎朝非常に楽しんで拝見しました。

 

もちろん主役の伊藤沙莉さんの演技も素晴らしかったですが、その他にも注目すべき要因がいくつかありました。

尾野真千子さんのナレーションも物語進行役としての説明以外にも、主人公寅子の心の声の表現が素晴らしかったです。

しゃべり方もありますが、なんとなく尾野真千子さんと伊藤沙莉さんの声質が似ているので違和感がありませんでした。

尾野真千子さんが役者としても登場するのではないか?という期待もありましたが、結局最後まで出番がなかったのがちょっぴり残念でした。

 

イマジナリーの使い方も、これまで以上に効果的でした。

特に最終回では、イマジナリーの寅子の追想の中に母(はる)がイマジナリーで現れるという入れ子構造の禁じ手ともいえる斬新な使い方でした。

 

タイトルバックも素晴らしかったです。

なんでも、世間では米津玄師の主題歌が流れるとテレビの前で子供が一緒に踊っていたとか・・・

個人的には、バックで踊っている女性達の右端の眼鏡をかけている人が、横切るときも実写に替わるときも一瞬しか映らなかったので、何故か気になりました。

 

そして、一番素晴らしかったのが脚本ですね。

一応、私も法学部卒業なのですが、良く調べているなと感心しました。

実在の人物を元に一人の脚本家が書いていたため、つじつまが合わないとか違和感があるストーリー展開にならなかったのも良かったです。

 

もっとも、終わりに近づいて「箇条書き」的になったという指摘がありました。

確かに、色々な事柄を詰め込み過ぎて、個々の問題に対してもう少し鄭重に描いても良かったのでは?という感じもしました。

私は母の介護をしていたから、登場人物の一人(百合さん)が認知症になるという設定だったので、弱い者の味方の寅子なら、当時の禁治産者とか介護制度の問題点を描いても良かったのではないか?と思っています。

 

次回の朝ドラ「おむすび」は実在の人物でなくオリジナル・ストーリーという事なので、ストーリー展開が大丈夫か?ちょっと心配です。