IWC脱退?

昨日は、世間では、寛容性が無い人が増えているような気がするという事を書きました。
もっと、お互いに思いやりを持つようになれば、トラブルも減るのではないでしょうか?

そういえば、世界的に見ても、イギリスのEU脱退とか、トランプ政権による保護主義の台頭とか、寛容性が失われつつあるような気がします。

そんな中、我が国が、IWC(国際掘弦委員会)から脱退する方向というニュースが入ってきました。
我が国も、国際的な協調よりも、自国優先になってしまうのでしょうか?

商業捕鯨の再開や調査捕鯨の拡大を望む我が国と、全面禁止を望む反捕鯨国の対立が平行線をたどり、なかなか局面が打開できないというのが、今回のニュースの要因になったと言われています。

そもそも、クジラの生息数が減ったのは、かつて欧米諸国が鯨油を取るために乱獲したのが原因なので・・・そのおかげで、クジラを食べる伝統的な食文化を脅かされているという面もあるので・・・我が国としても、全面禁止なんて、とんでもないという意識があると思います。

一方、国内では、調査捕鯨で捕られたクジラの何十倍もの鯨肉が流通しているとも言われています。
もちろん、この中には、日本近海で獲られた小型のクジラの肉も含まれていますが・・・・多くは、DNAを調べたところ、調査捕鯨でも禁止されている大型のクジラで、IWC未加入国で捕られたクジラだそうです。
ちなみに、日本の商社がお金を払って、それらの国の漁師にクジラを捕らせている、なんて話もあります。

そして、魚肉という表示で輸入されて、市場には、調査捕鯨で捕られた鯨肉として出回っているため・・・国内の消費者は、違法なものだという認識が無く、喜んで食べているのです。
このように、調査捕鯨が隠れ蓑として存在している状態なので、世界では調査捕鯨自体に対する全面禁止の声が強まっています。

何故か?国内では、このような実情を知らない人が多く・・・反捕鯨国は、単なる動物愛護精神を主張していると思っている事が多いです。
どうも日本は、相手の主張をちゃんと聞かないで、自己主張ばかりしているみたいで・・・ここでも寛容性が足りないような気がします。
そういえば、日本政府も、このような違法な鯨肉の流通を取り締まる事をしないのも不思議ですね。

商業捕鯨を再開したら、またクジラの生息数が減ってしまいかねないし・・・本当に伝統的な食文化を守りたいなら、クジラの畜養に本格的に取り組む事を考えた方が良いのでは?なんて思ってしまいます。