息子介護

帰宅して、テレビを点けたらクローズアップ現代プラスの夏季特賞で「息子介護」と「教師への暴力」というのをやっていました。
ご存知のように母親の介護をしている(していた?)ので、興味深く拝見しました。

最初に「教師への暴力」について・・・子供がいないため、知らなかったのですが・・・最近の学校は凄い事になっていますね。
もちろん、モンスター・ペアレントの話とか教師の長時間労働の話なんかは知っていたのですけど・・・小学校2年生の子供が先生をバットで殴るなんて、驚きです。
殴られた先生は難聴やPTSDになってしまったのに、学校の評判を落とさないために泣き寝入りせざるを得なかったとか・・・

そもそも、子供のしつけは親がすべきなのではないでしょうか?
多くの外国では、学校は学問を教えるところで、日本の様に道徳など人間性を育てる教育までするところは、あまりない無いと言われています。
教師が子供をちゃんと教育していないから、子供が暴力をふるうようになったなんて、保護者がクレームをつけるのは、明らかに本末転倒になっているように思います。
親は子供のしつけを学校にまかせず、自ら行ったうえで足りない部分を学校教育で補てもらう形にすべきでしょう。

もうひとつのタイトルである息子介護ですが・・・介護をするのに男女の違いはないとか、嫁が行うという常識が間違っているなんていう指摘もあるようです。
私の場合、あまり息子とか娘とか気にした事はありませんでしたので・・・息子介護が問題になっているという事も、初めて知りました。

そもそも、母は、30年ぐらい前に、(今回手術したのと反対側の)乳癌を手術した時にリンパ腺も摘出し、左手はちゃんと物をつかめなくなってしまいました。
そのため、休みの日なんかには、私が料理や掃除をしていたし・・・買い物も、土日に車で母と一緒にスーパーに行って、まとめて買っていました。
だから、母が認知症になって介護が必要になったときでも、そんなに家事で苦労した記憶はありません。

しかし、一般男性の場合、家事をした経験がほとんど無いので、いきなり親の介護をするようになって困ってしまうのでしょう。
もちろん、その男性が悪いわけではありません・・・これまでの日本の社会が、特に理由も無く、男性が早く帰って食事を作るなんて言ったら奇妙に思われる状態だったからです。
先日、女性医師の待遇の時に書きましたが・・・夜間対応とか緊急対応は若い男性医師が行うというのが常識だったように・・・普通の会社でも、若い男性は残業や、上司に飲み会に連れて行かれたり、家事を行うような環境になかったのです
つまり、息子介護で苦しむ男性がいるのは、女性差別の裏返しである男性への偏見が日本社会にあったせいのような気がします。

ところで、番組に出てくる人を見て、つい、うちの母親の方がもっと症状がひどかったぞ・・・なんて思ってしまったのですが・・・自分の方が大変だというような介護自慢みたいな気持ちを持ってしまうのは、我ながらおかしいですよね。
もちろん、介護で苦労しない方が良いのです。