子供の相対性貧困


昨日のNHKスペシャルは、「私たちのこれから」シリーズで、「子どもたちの未来」というタイトルでした。
アンケートによると「自分の将来に希望を持っていない」という子供が38.4%もあるそうです。

以前、問題となった、相対的貧困が大きな要因のようです。
なんでも、子供の相対的貧困率は16.3%で、およそ6人に1人・・・特に、ひとり親家庭貧困率は54.6%で、2人に1人となっているそうです。

確かに、若い世代の言うように「人並の生活」がおくれない・・・自分だけできないという事は希望とか憧れをそぎ落とすというのも理解できます。
しかし、井筒監督の言うように、私たちの世代は貧乏な人が多かったので、もっと無欲だったように感じます。

例えば、部活が出来ないとか、旅行に行けないとか、塾に行けない、大学に進学できないと言いますが・・・私らの世代では、今のような本格的な部活では無かったし・・・毎年、旅行に行くなんていう家庭は珍しかったです。

もちろん、塾に行く人もそんなにいなかったし、大学へ行く人も限られていました。
今は、猫も杓子も、塾に行き、大学に行くようなってしまい・・・本当に学びたいという人だけでなく、大学に遊びに来ているような学生が増えてしまいました。
大卒は年収が多いので、将来的に税金を多く収めるなんて言いますが・・・4年間無駄に過ごして、ろくな勉強もしなかった人間よりも、高卒で4年間多く働いた人の方が、国のためになりそうな気もします。

そして、加計学園問題ではありませんど、あちらこちらに大学が出来てしまいました。
はたして、少子化なのに、こんなに大学が必要なのでしょうか?

どうも、本来の日本の経済からみれば、無理があるのに、バブルで景気の良かった頃の習慣が標準になってしまった事も要因の一つのような気がします。

もちろん、政府の教育への投資が少ない事も問題の気がします。
番組によると、日本の子育て世帯向けの社会保障給付は対GDP比で1.3%、これはイギリスの3.9%の1/3にしかないそうです。
ちなみに、対GDP比で0.1%アップすると、子供の貧困率が0.6%ダウンするとか。
米百俵の精神は、どこに行ってしまったのでしょうか?