マック・ワールドの思い出

昨日は「2001年宇宙の旅」の続編である「2010年」という映画について書きました。
この映画が公開された1984年は、アップルの有名なCMの「1984」で象徴されるように、マッキントッシュが登場した年でもあります。

私が初めてアップルの製品を目にしたのは、専門学校生だった頃に高校時代の友達の家に遊びに行ったら、そいつがAppleⅡを誇らしげに見せてくれた時です。
モニタは家庭用TVで、カセットテープでプログラムを読み込んで、ブロック崩しゲームをやった記憶があります。
ちなみに、その友達は電通大の夜学へ通っていて、昼間のバイト代をすべてつぎこんだと言っていました。

つぎにアップル製品を目にしたのは、すでに会社に入った後で、大学時代の友達の家に遊びに行ったときです。
そいつは、MacintoshSEをヤマハDX7につないでDTMをやっていました。

さらに数年後、映像関係の仕事をしていた時です。
やはり、映像にはMacが良いだろうという話になり、ちょうど幕張メッセで開催していた第一回のマック・ワールド・エキスポ・トーキョーを見に行きました。

それまでも、いくつか展示会を見た事がありましたが、そのマニアックな熱気に圧倒された記憶があります。
第二回目以降も見に行きましたが、大手企業の出展も増え、入場者もビジネスマンが増えたので、熱気が薄れてしまったように思います。
以降も、色々な展示会へ行きましたが、あれに匹敵する熱気を感じたのは、SIGGRAPHでヴァーチャル・リアリティ・コーナーが登場した時ぐらいです。

・・・で、会場を出る時の事です。
入場時に渡してもらったアンケート用紙をみんなが捨てていたのですが、一人の方がその用紙を拾い集めていたのです。
会場の係員ではななさそうだし、普通の入場者のようなので、なんだろうと思って、よくよくアンケート用紙を見たら、隅っこに「アンケートにお答えして頂いた方に最新Macが当たる」と書いてあったのです。
この人に拾われるぐらいなら、と思って、自分のアンケート用紙に記入して回収ボックスに入れました。

すっかり忘れた頃、家に帰ったら玄関の前にリンゴマークの段ボールが積み重なって置いてあったのです。
MacintoshⅡsiという機種一式で、調べてみたら定価ベースで80万円ぐらいでした。

もっとも、新品ではなくて展示品だったようで、マクロメディアのディレクターとかがインストールされていて、マック・ワールドのデモ・ファイルも入っていました。

今思うと、無欲だったのが良かったのかもしれませんね。