国立新美術館で開催されている「ルートヴィッヒ美術館展」を観てきました。
実は、コロナの感染がそんなに拡大する前に観に行ったのですけど・・・先週書こうと思っていたら、安倍元首相が撃たれた事について書いてしまいました。
ルートヴィッヒ美術館のルートヴィッヒって、ドイツの都市名かなんかだと思っていたら、コレクションを収集した個人名でした。
ちなみに、会場ではルートヴィッヒさんを描いたアンディ・ウォーホルの作品が迎えてくれます。
展覧会のサブタイトル「20世紀美術の軌跡 市民が創った珠玉のコレクション」とあるように、私の好きな現代美術のコレクション・・・それも初めてみる作品が多くて、興味深かったです。
絵画だけでなく、彫像、写真、映像等も展示してありました。
時節柄、昔のロシアの農民を写した写真を見たら、こういった素朴な民衆が多いから、独裁政治が生まれやすいのかな?なんて思ってしまいました。
ピカソの作品が数多く展示してありましたが、意外に良かったのが、絵を描いたお皿達です。
シャガールの「妹の肖像」という作品は、シャガールっぽくない作風で、ちょっと興味深かったです。
モディリアーニの「アルジェリアの女」という絵も、彼の作品では数少ない目玉が描かれた人物で良かったです。
ペーター・ヘルマンという画家の「ロト(燃えるドレスデン)」は、第二次世界大戦のドレスデン空襲を描いたもので、ピカソの「ゲルニカ」のドイツ版といった感じでした。
また、ヴォルフガング・マットホイヤーという画家の描いたシュールレアリスム作品の「今度は何」は、当時の東ドイツ市民の閉そく感が表現されていて、私の好きなタイプの絵でした。
そして、会場の最後に巨大な鳥(ハシビロコウ)が鎮座していて驚かされます。
カーチャ・ノヴォッコヴァというアーティストの「近似(ハシビロコウ)」という作品でした。
といった感じで、かなり刺激的で見ごたえのある展覧会でした。
意外と来館者も少なくて、穴場の展覧会だと思います。